With CORONA自分らしく変化を楽しむことが大事「これからの時代を生き抜くために必要なスキル」
コラム With/Afterコロナ 嘘をつかない 変化を楽しむ 自己開示
2021.6.20
オルガワークスとコロナ。
コロナで世の中がひっくり返ったこの1年。
いくつものプロジェクトの種まきが完了して、今年はそれを実行する忙しい年になりそうです。
この1年、オルガワークスがいくつものプロジェクトを進める中で、学んだコロナ禍を切り抜ける方法。
今回の記事は、その2回目、
具体的なコロナ禍を切り抜ける方法についてお伝えします。
聞き手/文
ヒトト製作所 野坂大
連載オルガワークスとコロナ
登場人物
細川
オルガワークス専務。あらゆるプロジェクトを企画。コロナでもいくつものプロジェクトを実行する。
小川
オルガワークス代表取締役。コロナ禍の1年は、自身をアップグレードするプロジェクト「小川改造計画」の真っ最中だった。
野中
TENG STORE OSAKA店長。オリジナルブランドLACの全てのデザインを手掛けている。
考えながら動く、動きながら景色を見つける
「覚悟」を持って「行動」する
自分の意思で走っていくためには、どうすればいいのでしょうか?
止まってしまったベルトコンベアから、自力で動かなければいけなくなった途端に、「覚悟」を持たないといけなくなったわけですよ。
地震が来て津波くるとなれば「高いところに逃げよう」とか、瞬間的な判断と覚悟を持って、行動しないと命を落とすわけじゃないですか。
日頃の生活や仕事も、極端に言うと一緒だと思うんです。
でもみんなそれをしない。
多くの人は、誰かが正解を与えてくれると思って待っているんです。
見通せる答えが見えてから動きたい、できるだけ失敗してくないって、覚悟が持てていないんです。
考えながら動く、動きながら景色を見つける
考えたってしょうがないんですよ。みんな動く前に正解を求めすぎる。
やりながら、状況を見て「これはいいんだ」「これはダメなんだ」「結果出た。じゃあ次はああしよう、こうしよう」と。
とにかく立ち止まらずに、やって行くことが大事、勢いを止めない。
嘘をつかない、嘘がバレる世の中
昔は嘘をつくのが上手な人が成功していたんですが、今はオンラインでやっていることと、オフラインでやっていることが一体で評価されるようになったので、齟齬があったり、違いがあるといけないんです。
社員全員が社長を囲んで笑顔の全体写真とか、あれ嘘じゃないですか。マイルド嘘。
今まではオンラインはきれいごとで許されるというか、ちょっとかっこよく言った方が見てくれてたんです。
なので、ウェブやSNS で見せている姿と本来の実態は、より一体化させていかないといけないし、そこに差を作ってはいけないんです。世の中的にも、嘘をついてはいけないと言うか、嘘をつくのが下手な人ほど、成功していくと思うんです。
大企業も、ここ数年、頑張ってさらけ出してきた会社は、あまり大変ではないと思います。古い体質の会社は、この1年すごく困っていると思います。
映える空間や料理に惹かれて、お店に行ってみても、実際と違っていたら信頼が落ちるじゃないですか。
確かに、そんなお店二度と行かないですね。
オンラインとオフラインの体験のミルフィーユ
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みんながその情報で行動を起こす
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「やっぱり良かった!」とフィードバックがある
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みんながその情報をもう一度自分なりに発信する
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その先の人がまた行動を起こす
これの繰り返しです。
嘘のない情報が、オンラインとオフラインで積層されて、一定以上になったときに信頼に変わっていきます。
ある一定ラインを超えると、そのお店や会社を完全を信頼する。いわゆるファンになっている状態ですね。
つまり、リアリティが重要で、情報があふれているので、みんなシビアになってきている。
今までは、1回売って終わりの消費だけの時代でしたけど、これからは、嘘をつかないことがビジネス的にも長期間やっていける近道だと思います。
70点を良しとする勇気
商品やサービスを世に出す際も、完璧よりも正直さを大事にした方が良いということですか?
まず、ひとまず「いいやん!」って思う70点の状態で出して、反応が良ければ、次は75点にして出せばいいし、ダメだったらやめればいいと思うんです。
昔は100点のものをリリースするということを、狙いすぎていたと思います。
いつまでも世に出せないみたいなことありますよね。
自己開示が必要な時代、もっとさらけ出せばいい
「自分はこんなことが好きやったんや」
「自分はこんなことに傷ついてたんや」
言葉に出して、それを客観視する。それこそが「自己開示」であり「自己認識」なんですよ。
去年まではボーっと生きていたから、生き方の話なんかしなかった人が、コロナ禍によって、割と本質的な話をすることが増えたと思うんです。
それは自己開示と自己認識が進む環境で、対話する事が大事なんだってことが、みんな知らず知らずに感じていると思います。
最近面白いと思ったのが、
若い子はLINE電話をずっと繋げっぱなしにして、何時間も時間を共有するらしいんです。
繋げっぱなしの電話で、ふと「今、何してるん?」って、コミュニケーションを取るんです。文字で自分を表現するのではなくて、言葉で表現する世の中に安心を覚えました。
最初は話さなかったお客さんが、何回も来店するうちに、結界が壊れたように話し出す人がいます。
本当は自分のことを知って欲しいんですよ。
「私はこう見られないといけない」って勝手に制限をかけて、積み重ねて、しんどい思いをどこにも出せない人が多いんだな、と思いますね。
これからの会社のあり方は一つではない。会社はコミュニティになる
TENG STORE OSAKAの商品開発も、外部のパタンナーさんや、個人で売っているアーティストさん、縫製工場の方々、発信の方で関わってくれている方や、カメラマンさんなど…
プレイヤーが重なり合って、一つの会社らしきものが存在するんです。
その規模が数万人単位だろうが、数十人単位だろうが、やり方は全部一緒です。
プロジェクトごとにスキルを持った人が集って仕事して、また別のプロジェクトでは、その方々がお客さんになったり、いろんな関わり方をしていますよね。
僕らの会社は従業員を雇い大きくするのではなく、個人のレイヤー(仲間)を増やし、自由に大きさや形を変えて生きるアメーバ状の会社運営を目指しています。
以前はパズルのピースを、真四角に切りとられて、タイル状にハメられていたのが、今の時代は、一つ一つのピースの形の違いを見極めて、適材適所にハメる力が求められると思います。
たくさんのピースの中から、探し、合わせられる能力がある人は、この時代最強能力ですが、なかなか難しいですよね。
そこで、AIが出てくるんですよ。
自分の能力が分かっていて、自己開示・自己認識ができていて、情報がデータベースに入っていたらいいことなんです。AIのおかげで最強のチームが出来上がる。そのチャンスが今あるんです。
そのことに気づいているか、気づいてないかが、より人と人との分断を生む分かれ道なんです。
ですが、99%の人が今の状況を悲観視している。だからチャンス。チャンスに向かって進んで行けたら超ラッキーなんです。
変化に対する受容性というか、変化を楽しめることが大事ですよね。
何十人、何百人といる組織だと、なかなか変わるのは難しいかもしれませんが、それでも一つのチャンスだと思います。