YORIDOKO FUDOSAN仲介する物件に「お客さんにとって妥当性があるか」が大事
ヨリドコ不動産 ショートカット不可 中身も一緒に提案する不動産屋 空き家活用
2020.8.8

こんにちは、細川です。
今回はヨリドコ不動産の続きです。

聞き手/文
ヒトト製作所 野坂大
連載中身も合わせて提案する ヨリドコ不動産
登場人物

小川
オルガワークス代表取締役。ヨリドコ不動産では資金調達や大家業務を担当。

細川
オルガワークス専務取締役。ヨリドコ不動産では、物件に合わせたコンサルティングを担当。

EGDEさん
ヨリドコ不動産名義として、初めての顧客「メンズアンダーウェアブランド」
僕らの不動産業は中身も一緒に提案する
本来の不動産ビジネスはハード(建物)の収益をあげないといけないんです。
ハードにお金をかけることで、お客さんを呼んで、収益を上げていく
だけど、これからの不動産業は、
ハード主導でやって、綺麗な建物ができたとしても、いいお客さんが来るとは限らない。
ビル運営は難しい。
僕らはソフトを開発して、人を育てる、人の未来を一緒に作る。
その一環として不動産業で寄り添っていきたいと思っているんです。
必要なのは流動性
不動産は場所が決まっている
建て替えるか、リノベーションするしか勝負ができない。
だから今までの不動産はハード側でとにかくなんとかしようとしてたんです。
だけど、人には流動性がある。
だから、建物に流動性を持たせるしかない
小川ビルもフロアごとに全然雰囲気が違うことに驚く人がいるんですけど、
3o年前に借りた人もいるし、今借りる人もいる。
その人たちのニーズが違うことは当たり前で、
それにビル側が流動性を持ってフィットしていくことは当然なんです。
外から見たらユニークだと思うなら、それがうちのビルの独自性だと思います。
ヒトにはヒトの妥当性
不動産にも付加価値がないと借りてくれないっていうわけじゃなくて、
むしろ、お客さんにとっての必然性や妥当性が大事。
だから、その人がその場所だから出来る妥当性を一緒に考える。
僕がフィーリングで感じたことを伝えていく。
潜在的なニーズとか可能性を提案していく過程で、たまたま「場所」が出てくるから、不動産を提案する。
必要性がない人には勧めません。
今までは、
ビルのテナントを使ってもらう前提でお客さんを当てはめていたけど、
これからは、
人に対して、場所とか環境を最適化させてあげる。
そうしないと食い違いが生まれて、貸しても「やっぱり違うわー」と、出て行ってしまう。

その上で、自社物件だとお客さんにフィットしない場合に初めて他社の物件に目を向けることになると思います。
空き物件は主人公を待っている
自社物件にもいくつか空きがある状態ですが、無理に人を当てはめて、空きを埋めることはしていません。
この物件は、こういう立地で、こんな土地柄だから、こんな人に入ってもらって、、、というような「空き物件ならではのシナリオ」がある程度までは仕上がっている状態で、
映画の主人公、ヒロイン役に最適な人を待っている
こんな状態です。
主人公はふっと現れる
僕たちは、テンチョスやイベントなどでお客さんと話をする機会が多いんです。
そこでふっと主人公が現れることがあるんです。
そもそも、テンチョスはそう言う役割で作りました。スカウトホイホイ的な。
だから、僕ら2人がカウンターに立ってます。
僕らが直接カウンターで、いろんな人と対峙することで濃い情報を得ることができる。
テンチョス以外にも、ワーキンや大正メイキンやイベントなど、
全部が回遊できる仕掛けになっていて、全部が繋がっている。
そこで「毎日どう言う人が来たのか」をお互い情報交換をしっかりしてます。
料理も物件提案もじっくりことこと

そろそろ引越ししたいと言っている人がいて、その物件の資料を渡して、やんわり提案しています。
別に、その場で物件がマッチしなくてもいいんです。
物件がマッチしないけど、
→「そのエリアいいなあ〜」とお客さんが気になり出す
→そのエリアの情報をまた教えてあげる
→お客さんが微熱を帯びた状態になる
という流れができるんですよね。とろ火にかけている状態。

僕らは自社か他社か関係なしで、最適な物件が見つかればいい
と思っているので、必ずしも自社物件の価値を上げるためにやっているわけではないんですよね。
会社で商標登録までしたけど、事業内容は

みたいな感じですごい曖昧なんです笑。