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FUKUSHI no KATACHI
オルガワークスが作る福祉施設とは?これからの福祉は「個の尊重」が大切

コラム アートと福祉 インクルージョン 僕らが考える福祉 行政バックアップ案件

細川 細川

オルガワークスは、
地域の福祉的ヨリドコロとなる複合福祉拠点を、2022年春、大阪市大正区に誕生させるべく現在企画を進行しています。

テーマは「グラデーション&インクルージョン」
デザイン思考やアートアート思考を福祉分野に取り入れ、子供からお年寄りまで多世代が交流し、悩みに傾聴し、それぞれに合った働き方や生き方をサポートするための多様な機能を有した福祉施設です。

今回はその1回目の記事。
施設の概要や、僕らオルガワークスが考える福祉の未来について、お伝えいたします。

聞き手/文
ヒトト製作所 野坂大

連載オルガワークスが始める新しい福祉のカタチ

登場人物

細川

細川

オルガワークス専務。あらゆるプロジェクトを企画。

小川

小川

小川合名会社社長。ヨリドコ大正メイキンのオーナー。

多世代を緩やかにつなげる相互扶助の拠点

耐震リノベーション予定の南棟

 

〈聞き手/野坂 大(ヒトト製作所)〉

野坂
野坂
今日は、
オルガワークスが2022年春、大阪市大正区で新しく始める福祉施設について、お話を聞きに来ました!

はい、多世代が交流でき、年齢、ハンディキャップの有無、あらゆる境遇、多数派・少数派関係なく、すべての人たちが相互に助け合う福祉施設を作る予定です。

細川
細川

野坂
野坂
すべての人たちが助け合うんですか!?

福祉施設ってお年寄りとかハンディキャップを持った方達に向けたものというイメージがありました。

子供からお年寄りまで、
地域の多世代が交流できるような施設です。

井戸端会議ができる路地裏的中庭を中心に据え、その周りに配食サービスのキッチンスタジオ型カフェや、漢方や健康食品などを取り揃えた健康相談ができる薬局が取り囲むように配置され、2階には、障がい者向けの就労支援の作業場や訪問介護・看護のステーション、それに3組の方々が共同生活をするセーフティネット住宅などを含めた複合的な福祉施設です。

細川
細川

 

 

65年の長屋「小川文化」を活かしきる

2017年に先駆けて改修した北棟の工事中の様子

 

野坂
野坂
1つ1つの施設が気になりますが、それは後ほどお伺いするとして、
まず場所は、どちらに作る予定なんでしょうか?

弊社が所有する大阪市・大正区泉尾の65年の長屋「小川文化」の南棟を全面耐震リノベーションする予定です。

北棟と南棟の2つあるんですが、そのうちの北棟は2017年にすでにリノベして、シェアアトリエ・住居・店舗一体の「ヨリドコ大正メイキン」としてすでに運営していまして、今回は、まだ手付かずだった南棟を南棟を改修します。

細川
細川

野坂
野坂
確か、南棟は、
イラストレーターの神吉さんが住まれていませんでしたか?

イラストレーターの神吉奈桜さん

 

以前は、
長屋の2部屋をセルフリノベして住居とアトリエとして利用されていたんですが、現在はアトリエとしてのみ使われています。

南棟は、2018年の6月に大阪を直撃した地震と、
8月の台風の影響で人が住めない状況になってしまって。。

細川
細川

台風によって破損した部分にブルーシートがかけられている南棟

 

室内にもダメージが色濃く残る

 

野坂
野坂
これは確かに住めないですね。

耐震構造的に限界だった南棟を今後数十年また活躍できるように改修し、
オルガワークスだからできるクリエイター視点、デザイン思考で新しい福祉施設を作ろうと動き出しています!
細川
細川

 

「老人ホーム」というと、一つの絵が浮かぶ。画一的な日本の福祉施設の姿

野坂
野坂
現状の福祉施設については、
どんな印象をお持ちですか?

残念ながら、、、僕たちが歳を重ねたときに、
身を寄せたいと思える場所と出会えていないというのが現実です。

そもそも福祉事業の業界自体が、
日本でもまだ歴史が浅く、成熟しきってないんですよ。

細川
細川

野坂
野坂
ここまで高齢化社会と言われ出したのは、ここ数十年の話ですもんね。

いわゆる「老人ホーム」といわれると、一つの絵が浮かぶように、
ある程度パッケージ化されたものが、全国に広まっているのが現状です。

今まさに介護サービスを受けている中心的な年代は、
戦前に生まれ育ち、安全な場所が確保されることに対して喜びを得てきた世代で、ある意味、定型化されたサービスにこそ価値を見出してきたと思います。

細川
細川

野坂
野坂
2025年頃には、
団塊の世代が後期高齢者になり介護される世代になりますよね?

はい。
まさに僕たちの親世代、団塊の世代は、現在の被介護世代と比べて自分の人生観や暮らしに対する要望を強く持っていて、文化的かつ物質的豊かさを自分たちの力で手に入れてきた自負を持つ、パワフルな世代です。

今の福祉業界は、その世代への対応に追われている状態なんです。

細川
細川

 

ラベリングがもたらす弊害とは?

今後の福祉における重要なキーワードは、「脱ラベリング」かなと考えています。

社会において、
人は知らず知らずのうちにお互いラベルを貼り合いながら暮らしています。

僕ら世代が30年も歳を重ねれば、「おじいちゃん、おばあちゃん」というラベルを貼られることでしょう。

そうなると、
40歳の頃に得られていた、他者からみた「私らしさ」は鈍くなっていくでしょう。

細川
細川

野坂
野坂
確かに、何気なく
「おじいちゃん、おばあちゃん」と、一緒くたにして呼んでいました。

ちなみに、僕は死ぬまで
「細川」という人間として生きたいと思っていて、

そのために今の仕事をしているといっても過言ではありません。

人生の最期まで、個人が尊重されるべきだと思うんです。

それが、今後の福祉の向かうべき方向だと思っています。

細川
細川

野坂
野坂
その想いがこれから始める
福祉施設に込められているんですね!

そうなんです!

僕たちがこれから作る場は、個」にフォーカスした福祉施設なんです。

細川
細川

 

他愛もない会話から問題を抽出し、早期に問題解決する

野坂
野坂
個にフォーカスとは、
具体的にはどういうことなんでしょうか?

日本人は、
忍耐強く、相談することが苦手。辛くて苦しいのに、我慢してしまう。

役所には相談窓口がありますが、なんか苦しいんだけど、、、と思っていても、「まだ若いし」「もっと大変そうな人がいるのに相談に行くなんて」「恥ずかしい」など、いろいろ考えちゃって、相談に行くことの精神的負担が大きい現状なんですよ。

細川
細川

野坂
野坂
確かにハードルが高いですね。。
プライドが邪魔しそうだし。。。

そうなんですよ。
そこで「相談する場」として門を構えるわけではなく、
日常会話から問題の抽出を出来る場にしようと思っています。
細川
細川

野坂
野坂
そんなこと、できるんですか?

ふらっと訪れたカフェに来たお客さんとの日常会話から、抱えている問題、潜在的な問題を抽出できれば、自然な関係の中で早めに問題解決に向かうことが出来るはずなんです。
細川
細川

野坂
野坂
相談する人、される人で分けないってことですね!

そうです。
お互いにフラットな関係を築いた上で対話していき、「相談する人、される人」とか「与える人、与えられる人」みたいな一方向の関係にしないことが大切です。

たとえば、自分の力をここで発揮することで、
問題が解決するのであれば、運営側に関わってもいいんです。

その辺の立ち位置もすごく曖昧にしたいにしたいんです。

それが僕らが掲げる「ウルトラニュートラル」とリンクするところなんです。

皆が中立的にいられる場所っていうのはすごく重要だと思っています。

細川
細川

 

ウルトラニュートラルな思考で考えると、誰にとっても偏りのない要素だけが残る

 

 

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