FLAT IS GOOD!人間関係を整理して戦える経営者に『小川改造3年計画』
コラム ウルトラニュートラル ビジネスの勘所 分析力と経営判断 経営者のなんたるか
2020.11.26

こんにちは、細川です。
社長の小川拓史を戦える経営者にすべく、オルガワークス設立から3年間、裏テーマとして取り組んできた小川改造計画。仕事とは?正確に経営判断するためには?についてお話します。

聞き手/文
ヒトト製作所 野坂大
連載正確な経営判断はフラットな人間関係から
オルガワークス設立から3年間の『小川改造計画』
私、細川がこの3年間で一番時間と労力と神経をすり減らしたこと、それは
『小川拓史の改造計画』
いわば、フランケンシュタインみたいな、人造人間を作るような感覚の壮大な計画でした笑
以前の記事でも書いてありますが、オルガワークス設立以前、僕は小川のことをこんな風に思っていました。
- お金出してくれるだけで、すごく冷たい人
- この人とはもう一緒に仕事することはない
↓その当時のエピソードはこちら
先がない人だと思っていたら、先しかない人だった
僕が小川ビルに入居してから、小川の本性に気づくまでの4年かかりましたが、
実は、すごい人想いで、関わっている人が幸せになるにはどうしたらいいのか?
とお金のことをそっちのけで考えていて、大きくなる経営者に重要な資質を持っていたんです。
さらに、
経営者として汚れていないところ。
40歳にして純粋さが保たれた花嫁並みに純白な経営者。
お金だけを儲けたい、小利口な経営者はいっぱい見てきましたけど、小川は術は持ってないけど器だけはでかい。

そんな天然記念物みたいな経営者がこんなに身近にいたということに気付いて
3年かけて、小川拓史を一緒に戦場に行ける状態に育てよう!
と決めたんです。
仕事とは何か?を学ぶ
小川は今まで会社に属さず、フリーランスとして、一人でやってきた人間なので、『そもそも社長の以前に新入社員』。まずは仕事とは何か?を一緒に考えました。
- 仕事ってしんどいものではなくて、本来は楽しい
- 日本人は作業を仕事だと思っているけど、それは間違い
- 仕事とは価値を生み出していくこと、作業に追われてはいけない
- 時間の作り方、考える仕事をする必要がある
- 結果的にお金に結びつかないと会社が成り立たない
という、割とベーシックな話を共有しながら、僕も小川と同じく以前はフリーランスだったので、自分の見直しも兼ねて、2人であーだこーだいいながらやり始めました。
作業は仕事ではない
元々、小川はWEBデザイナー。
WEBサイト制作で例えると、ざっくりこういう分類になると思います。
- デザインを起こして企画を立てる = 仕事
- WEBサイトのコーディング(コードを書いて実装すること) = 作業




誰とでもフラットに付き合う
次に取り組んだのが、小川の人間関係をフラットにすること。
昔は伝えれなかったことを、伝えさせたり、親子関係を整理してもらったり…、なかなかの荒業!
常に僕が怖い顔して、お説教。



こんな風に、全ての人間関係の歪なところを一旦整理して、
どんな人とでも、フラットに付き合えるように。つまり、言いたいことを素直に言える関係になってもらえるように取り組みました。
わだかまりがあると戦えない
小学校・中学校・高校・大学・新入社員・中間管理職・経営者の全ての時代のわだかまりだとか、そこで得るべきだった経験などを含めて、
見るべきだった景色を一旦全部整理しないと、40代50代で戦える経営者にならないと思っているんです。
器は元々持っているんだけど、動かすエンジンとか部品を戦えるものにブラッシュアップして組み直していかないと、時速120キロで30年走れるような車にならないから、3年かけて走れる状態に持ってきた感じですね。
思考の癖を決めた瞬間に立ち帰り、取り払う
この3年間は、家庭教師みたいに張り付いて、なにかあるたびに、

と、本人が思い返しもしていない記憶に遡ってみると、思考の癖を決めた瞬間が見つかる。
- 小学校の時にこうあるべきと決めたこと
- 中学校の時に本当はこうあるべきと思ったけど言わなかったこと
その景色の中で見つかった、
- 不要だったもの
- やるべきこと
- 思い残したこと
を一緒に解決していく。
一緒にその出来事を見直して、その当時の決めた癖を取っ払っていく作業を3年間続けました。
心を軽くする
昔のことでも、その時に伝えられなかったことがあったら、今でも伝えたほうがいいと思います。
相手には何もわだかまりがなかったとしても。
相手からしたら「なんの話?」となることでも、
自分にとっては『伝えられたという成功体験』になるので、すごく、心が軽くなるんです。
そもそも日本人の特質として、
- 忍耐力がありすぎる
- 自己表現が弱い
- 討論して自分を表現したり、自分の立ち位置を言わない
みんな自分の中でいろんなものが溜まっている状態。もっともっとそれは解放しないとしんどいと思うんですよ。
カミングアウト。背中の荷を下ろす
親族が経営していた小川合名会社を小川が引き継ぐことになった時、小川は父親(現会長)と一緒に仕事にすることになったんです。

大人になって一緒に仕事をするなんて思っていなかったし。



母親と父親、弟も本音で喋っていなかっただけで、僕がそういう人(マイノリティ)って、変に触れて喧嘩するのも嫌だなって思いやり精神がずっとあったみたい。

わだかまりを抱えてる経営者はビジネスも歪になる
世の中にも多いのが
- 反抗期なのに反抗してなかった人、
- 精神的に自立しないといけないのに親子で共依存している人、
そんな人たちにビジネスが絡んでくると、ものすごくややこしい。
例えば次の世代に事業継承するという時に、
父親に反抗したことのない人が事業を継ぐと、「親がこうしなさい」といったものを事業継承して、結局破綻して苦しい思いをするってこともあり得る
そしてその犠牲になるのは社員だし、お客さん。
以前、某家族経営の家具屋さんの事がニュースになりましたが、その時も巻き込まれたのは社員さんとお客さんでしたよね。昔に解決しておくべき人間関係のわだかまりが解決できないからトラブルが起きる。
親子ではなく、人と人の関係、フラットな関係になれていると、「俺はこうするから」って自分のものとして事業継承ができる。
スタッフが続かない、離職率が高い会社ほど経営者のマインドが歪んでますね。
そういった経営者は従業員とか環境のせいにして、「俺は正しいのに周りが理解してくれない」
なんて言う人が多いけど僕は全く認めません。